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リクガメ013

 

リクガメは様々なペットと比較しても比較的丈夫で長生きもしますし、鳴き声などの騒音もない静かな生き物です。見た目もゆったりとしていて、なんとも魅力的な癒しがあり、老若男女問わず今も昔も人気の生き物です。

しかし、そのリクガメの人気の裏で乱獲、密輸などの問題もあとを絶たず、野生個体の保護が訴えられています。今回はリクガメの人気に隠された闇について触れてみましょう。



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ペットとしてリクガメが人気である理由とは?

リクガメ020

 

全ての情報がグローバルに目まぐるしく飛び交う現代において、私たちは時間に追われる毎日の中でストレスと戦いながら過ごしています。リクガメというのはそんな時間の流れを忘れさせてくれるほどゆったりとした生活をしており、飼育者のみなさんの声を聞くと、やはりその動きやしぐさは飼育者自身の心を穏やかに落ち着けてくれる癒しの効果があるようです。

リクガメの中でも丈夫で飼いやすく、ショップでの販売数が多い(飼育者も多い)ことによる飼育についての情報が手に入りやすい種類が特に人気があります。

 

魅力① 飼育が簡単

最低限の飼育用具を揃えて、温度・湿度を整えてあげれば、ペットの中でも比較的飼育が簡単な部類に入ります。最近では爬虫類専用のものが多く市販されており、入手しやすくなっています。飼育環境も整えやすいことがリクガメの飼育の魅力の1つでしょう。

原産国の気候が日本と近い種類は、日本の気候にも適応しやすく飼いやすいためやはり人気があるようです。たとえば、ヘルマンリクガメ、ロシアリクガメ、ギリシャリクガメなどのチチュウカイリクガメの仲間は最もポピュラーな種類でしょう。原産国と日本で環境が比較的似ているため、日本での生活環境に慣れやすく、飼育が容易であるという利点があります。

 

魅力② 飼育の情報量が多い

最近ではリクガメを飼育する方の数も多くなり、インターネットの普及によって飼育に関する情報を入手しやすくなりました。様々なペットが増えてはいますが、爬虫類を専門に診てくれる病院は少なく、リクガメを診てくれる病院も多くないのが実情のようです。多くないというよりも、受け入れ態勢が整っていないという表現のほうが的確でしょうか。そうした中で飼育者による情報が多いというのはかなりの強みです。

しかし、緊急時などになかなか病院が見つけられないという事例がとても多く見られます。すぐに診療可能な動物病院が見つけにくいので、飼い主さんは普段からリクガメを診てくれる病院を探しておく必要があります。

 

魅力③ 何といってもその動きとしぐさ

本やインターネットでいくらリクガメの知識を集めてもわからないのがその行動やしぐさです。ペットショップでふとリクガメを見つけて、そのまったりとした動きに魅了され思わず衝動買いしたくなった方も多いのではないでしょうか。

リクガメは本当にゆったりと行動し、毎日を忙しく過ごしている我々人間に何とも言えない安心感にも似た癒しを与えてくれます。見ているだけでホッとさせてくれます。また人によく懐き、飼い主を見ると近寄ってきたりもしてくれます。大きなあくびをしたり、美味しそうに餌を食べたり、前足で餌を抑えながら食べたり、ほっぺたに付いた餌を前足で取ろうと不器用に頑張る姿などは本当にかわいいです。



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リクガメ人気の裏側で

密輸リクガメ02

悪質なペットショップ

昨今人気が出てきているリクガメですが、当然ペットショップでの流通量も増えてきています。さて、ペットショップではどのようにリクガメを扱ってくれているのでしょうか。リクガメの中でも小型の種類は人気です。そうしたリクガメたちを薄利多売の意識で雑に扱う悪質なペットショップも中には存在します。

基本は1つのケージに多くても数匹程度で、のびのびと過ごさせてあげるものです。しかし悪質なペットショップでは安く大量に仕入れて、安く大量に売ってしまおうとでもいうかのように、1つのケージにカメたちが窮屈そうにたくさん入っている光景が見られます。これではカメたちもストレスで弱ってしまいます。ペットとして購入する側だけでなく、仕入れる側も手に入りやすくなったためこうした事態になってしまっています。

 

軽率な飼い主

では飼い主側はどうでしょう。リクガメ自体の入手は簡単です。そのため飼育の知識がないまま、または飼育設備の準備が不十分なまま安易に購入してしまい、すぐに死なせてしまうということも非常に多いです。どのようなペットでも大切なことですが、ペットを購入する前にはしっかりと知識と飼育設備を整えてからお迎えしてあげなければいけません。

また、リクガメはとても長生きです。健康に気を付けていれば数十年生きることもあります。また、際限なくではありませんが徐々に大きくなり、場合によっては飼い主の予想以上の大きさとなります。飼い主の予想に反して飼うことが難しくなったカメは捨てられてしまいます。捨てられて、野生化し、様々な問題を引き起こすことが懸念されています。安価に手に入るからと、半端な気持ちでカメを購入すると、このような問題につながってしまいます。

カメたちのいままでとこれから

密輸リクガメ01
出典:東京税関

 

リクガメの主な輸入国は日本

ペット業界のカメたちはほとんどが海外からの輸入です。以下は水棲亀も合わせた数値になりますが、2005年において、生きたカメの輸入量は約800,000頭と日本が世界で1位となっています。同時にこの年が日本においてもっとも爬虫類を輸入していた年でもあります。

この年を境に2006年以降は爬虫類の輸入量が大きく減り、約500,000頭ほどになりました。2005年に外来生物法が施行されていますので、輸入されていた爬虫類の中にはその影響を受けたものが多かったようです。それでも中には原産国で輸出が制限されている種類や絶滅のおそれがあるとしてIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストに載っている種類が密輸されているのが現状で、税関で押収されたものだけでも毎年数百頭にのぼります。

 

また2020年にはミドリガメの輸入を禁止するという発表がされています。ミドリガメは1960年~1970年に大ブームを巻き起こし、祭りの屋台などでも一匹数百円で売られていました。飼ったときは手のひらサイズでも成長したら30cmほどの大きさになります。

当時たくさんの飼い主が手に負えなくなり、そうして捨てられたカメたちが野生化し、日本の生態系に悪影響をおよぼしています。その結果が輸入禁止令なのです。リクガメたちも他人事ではありません。飼い主さんたちの正しい知識でリクガメたちの未来を守ってあげてください。

 

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