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セキセイインコがかかる病気は、症状が悪化すると命に関わるものが多いので、異変を見逃さず早期に治療を行うことが大切です。

しかし、セキセイインコには、人前で不調を隠す習性があるため、気配を気付かれないよう、少し離れたところから、そっと観察するようにしてください。

また、ケージを清潔に保つ、バランスの良い食事、ストレスを与えない、適切な温度調整を行う、といった飼育の基本的な事柄は、病気の対策と予防に大変効果的です。共に長く生活するためにも、毎日の健康チェックを欠かさず、基本に忠実な飼育を心がけましょう。

 

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≪ 目 次 ≫

呼吸器系の異常

消化器系の異常

生殖器系の異常

皮膚や羽毛の異常

その他

 

呼吸器系の異常

風邪

【 症 状 】

元気がなくなる、羽毛を逆立てて膨らむ、咳、鼻水

【 解 説 】

人間と同様に、温度変化が激しかったり、寒い場所に長時間にいると、免疫力が低下して風邪をひくことがあります。風邪が悪化すると肺炎などをおこし、死に至ることもあるので注意が必要です。

【 対 策 】

動物病院では、抗生物質の投与が一般的な治療法となっています。また、カゴに毛布をかけたり、小型のヒーターをいれ、温度は28度前後、湿度は50~60% に保つようにしてください。そのほか、お水にビタミン剤を入れるのも効果的です。

【 予 防 】

風邪に罹りやすい時期は、昼夜の寒暖の差が激しい季節の変わり目です。特に夏場は体力が落ちているので、夏~秋にかけては注意が必要です。

 

気道炎

【 症 状 】

「ゼーゼー」といった異音がする、開口呼吸、呼吸困難、鼻水、咳、下痢、神経症状

【 解 説 】

気温が低かったり、空気が汚れているなどが原因で、細菌や真菌、ウイルス、微生物などに感染して起こります。重症化することも多く、致死率が高い病気です。初期の症状は、風邪をひいた人間のように、「ゼーゼー」と異音がしてきます。病状が進行すると、下痢や神経症状がでることもあります。

【 対 策 】

治療法としては、吸入療法や薬剤の投与などが一般的です。また、感染症は伝染力が強いので、多頭飼いしてる場合は、発症したセキセイインコを隔離し、ケージを消毒してください。

【 予 防 】

季節の変わり目などは、急な気温の変化がおきやすいため、市販の栄養剤などを与えて、菌に感染しないように体力をつけておく必要があります。そのほか、ケージ内をいつも清潔に保つことも気道炎の予防につながります。

 

マイコプラズマ病(MYC)

【 症 状 】

「ゴロゴロ」「ジリジリ」といった異音がする、結膜炎、鼻炎、副鼻腔炎、肺炎、気嚢炎

【 解 説 】

マイコプラズマ菌により引き起こされる呼吸器の感染症です。マイコプラズマ単独では、発症することはあまりないですが、細菌が混合感染すると発症します。病鳥との直接接触や、病原体を含む飛沫物を介して感染し、セキセイインコでは、結膜炎や副鼻腔炎が慢性化する傾向にあります。

【 対 策 】

マイコプラズマ菌に感受性のある抗生物質の投与が一般的な治療法となっています。

【 予 防 】

ケージ内を清潔に保ち、ストレスを与えないことが大切です。また、介卵による垂直感染(親から子への感染)も多いため、幼鳥を受け取る際は、母親の健康状態をチェックしておきましょう。

 

甲状腺腫(こうじょうせんしゅ)

【 症 状 】

「グジュグジュ」「ズーズー」「ヒューヒュー」「プチプチ」といった異音がする、開口呼吸、肥満、羽毛の退色、毛つやの消失、元気がなくなる、嘔吐

【 解 説 】

セキセイインコによくみられる病気で、首~胸の入り口部分にある甲状腺がヨード不足により肥大化し、気管を押しつぶすことで異音や呼吸困難を引き起こします。呼吸器系疾患とは異なりますが、症状がとても似ているため、専門医でも甲状腺腫の見極めは難しいようです。甲状腺腫が悪化すると、心不全から酸欠となり、死に至る場合もあります。

【 対 策 】

治療には、甲状腺ホルモン剤やヨード剤、ビタミン剤、酸素ボックスなどが用いられます。

【 予 防 】

キャベツ、ブロッコリー、カブ、ダイコン、ケール、小松菜、チンゲン菜、大豆、なたね種子などは、甲状腺腫を誘発する物質が含まれているため、過剰に与えないよう注意してください。

 

副鼻腔炎(ふくびくうえん)

【 症 状 】

鼻水、くしゃみ、呼吸困難、開口呼吸、顔面の腫れ、眼球の突出

【 解 説 】

副鼻腔に細菌や真菌、ウィルス等が常在化し、炎症を起こしてる状態です。鼻水やくしゃみの段階で治療を始めないと、重症・慢性化することが多いです。副鼻腔内に滲出(しんしゅつ)液や膿(うみ)が充満すると、顔面が腫れたり、眼球が突出する事があります。

【 対 策 】

治療には、抗菌剤や抗真菌剤が用いられるほか、膿が貯留している場合は、切開して除去し洗浄を行います。様子見は事態を悪化させるだけなので、 症状が現れたらすぐに治療を受けてください。

【 予 防 】

ビタミン不足や免疫力の低下により引き起こされるため、市販の栄養剤などを与えて、菌に感染しないように体力をつけておく必要があります。また、ケージ内をいつも清潔に保つこと、過度なストレスを与えないことも予防につながります。

 

消化器系の異常

素嚢(そのう)炎

【 症 状 】

食欲低下、飲水量の増加、下痢、嘔吐、吐血、素嚢部の充血、あくびを頻繁にする

【 解 説 】

素嚢(そのう)とは、食道が袋状に膨らんだ器官のことで、餌を一時的に溜めておく機能があります。素嚢炎は、細菌、真菌、寄生虫などが素嚢で増殖し、感染症を起こしている状態です。不適切な餌を与えたときや、ビタミンAが欠乏する事で発症します。

【 対 策 】

抗生剤や抗真菌剤、駆虫薬など、原因となっている病原に応じた薬を使用すると共に、粘膜保護剤や吐き気止めなども用います。食欲が低下している場合は、栄養剤を注射することもあります。

【 予 防 】

人間の食べ物を与えた時に発症することが多いため、生野菜や果物については問題ありませんが、お米やパンなどは与えすぎないようにしてください。また、幼鳥の挿し餌は、長時間放っておくと腐りやすいので、その都度、新しい餌を準備しましょう。

 

トリコモナス症

【 症 状 】

食欲低下、口腔内粘液の増加、しきりに舌を動かす、あくびを頻繁にする、下顎部や頸部の突出がみられる、「パチパチ」や「プチプチ」といった異音がする、くしゃみ、鼻水

【 解 説 】

トリコモナス症は、原虫に分類される寄生虫が、呼吸器や食道、素嚢(そのう)などの上部消化器に感染しておこります。感染しても無症状で経過する場合もありますが、体力や抵抗力が落ちると症状があらわれます。また、ヒナや若鳥に症状が現れることが多いほか、細菌などによる二次感染がおきやすいのも特徴です。粘液や膿瘍が気道を塞ぐため、呼吸の際に異音が聞こえることがあります。

【 対 策 】

治療には、抗原虫薬を用いますが、重症の場合は、抗生物質や抗真菌剤、止血剤なども併用します。

【 予 防 】

親鳥が感染している場合は、吐き戻した餌とともに、ヒナへ原虫が移行していると考えらます。そのため、セキセイインコのヒナを入手した際は、トリコモナスに感染している可能性を考慮し、余計なストレスを与えないよう、ゆっくりと環境に慣らすことが大切です。

 

ジアルジア症

【 症 状 】

元気がなくなる、羽毛を逆立てて膨らむ、居眠りが多い、食欲低下、咳、鼻水、視力障害、黄緑色の軟便、自分で羽を抜いてしまう

【 解 説 】

ジアルジア原虫が寄生することで発症します。感染鳥の糞便に含まれるジアルジアを、何らかのかたちで口にすることで伝播します。健康体のセキセイインコであれば、感染しても症状があらわれないことが多く、体力や抵抗力のないヒナなどは発症しやすい傾向にあります。治療が遅れると命に関わる病気です。

【 対 策 】

初期であれば、抗原虫薬の投与のみで治療を行い、重傷のときは、駆虫剤や栄養補給も用いられます。

【 予 防 】

感染の恐れがある個体と接触を避けることが一番の予防法になります。また、清潔で落ちついた環境で育てること、体力を蓄えることも大切です。毎日便の状態をチェックすることで、感染を早期に発見することができます。

 

カンジタ症

【 症 状 】

元気がなくなる、羽毛を逆立てて膨らむ、嘔吐、下痢、腸炎

【 解 説 】

カンジダは、セキセイインコの消化管に常在している菌で、通常は、数が少ないため問題はありません。しかし、ビタミン不足やストレス、熱変性したデンプンの過剰摂取、免疫力の低下などにより、素嚢(そのう)や胃に感染すると症状が発現します。

【 対 策 】

治療薬のメインは、抗真菌剤になりますが、症状に合わせて、粘膜抵抗強化剤、胃腸機能調整剤、抗生物質なども補助的に併用します。

【 予 防 】

ケージ内を清潔に保ちストレスを与えないことが大切です。また、成鳥はご飯やパンといった炭水化物、幼鳥期ではあわ玉を過剰に投与しないように注意しましょう。

 

メガバクテリア症(AGY症)

【 症 状 】

食欲低下、嘔吐、吐血、下痢、血便、黒い便

【 解 説 】

メガバクテリアと呼ばれる真菌の感染により、胃炎を起こしたり、胃から出血する病気です。母子による感染がほとんどで、健康な個体では無症状で経過する時間が長く、ストレスで免疫力が落ちたり、他の病気の合併症として発病します。様々な鳥類からメガバクテリアは検出されていますが、特にセキセイインコに広く蔓延しており、重症化すると急逝することもあるため注意が必要です。

【 対 策 】

治療には抗真菌剤のほか、補助的に粘膜抵抗強化剤、胃腸機能調整剤、抗生物質なども併用します。また、免疫力を上げるため保温や栄養補給を行うことも大切です。

【 予 防 】

定期的に健康診断を受けることが一番の予防方法です。感染が見つかったときは、使用していたケージや道具を消毒し、感染の拡大防止に努めてください。

 

生殖器系の異常

卵塞(らんそく)・卵秘(らんぴ)・卵つまり

【 症 状 】

腹部が膨らんでいる、元気がなくなる、羽毛を逆立てて膨らむ、床でうずくまる、呼吸が速い、食欲低下

【 解 説 】

卵管内に卵がつまり、体外に排出できない状態で、最悪の場合、死亡するケースもあります。1日以上たっても産卵しないときは、卵がつまっていると考えてください。初産や高齢、過産のセキセイインコに良く見られます。

【 対 策 】

症状が軽いときは、30~35度を目安に保温すると、自力で産卵することがあります。効果がない場合は、手で卵をゆっくりと押し出し排出させますが、卵を出すのはかなりの経験が必要なので、獣医さんにお任せしましょう。

【 予 防 】

飼育方法が悪いと卵がつまりやすくなるため、カルシウムやビタミンの不足、日光浴不足、運動不足、肥満、発育不良、寒さなどに注意し、適切な環境下で飼育を行いましょう。

 

卵管脱(らんかんだつ)・総排泄腔脱(そうはいせつこうだつ)

【 症 状 】

お尻から赤いものが出ている 羽毛を逆立てて膨らむ、食欲不振

【 解 説 】

産卵時の力みによって、排泄孔の外へ卵管や総排泄腔が脱出している状態のことを指します。初産時や卵塞(らんそく)時での発生率が高く、一度発症すると再発する傾向にあります。稀に卵の有無に関わらず、腹部腫瘤の圧迫から脱出するケースも報告されています。放置しておくと、患部を気にして自咬し出血を起こしたり、乾燥により細胞が壊死(えし)することもあるため、すぐに手当てが必要です。

【 対 策 】

圧迫整復、排泄孔縫合、卵管摘出術、総排泄腔固定術など、症状に合わせて外科治療を行います。

【 予 防 】

発情しない体重まで餌を制限したり、日照時間を8時間程度にすると、産卵頻度を抑えることができます。また、健康な卵や産卵を促すためには、カルシウムをしっかり摂取することが大切です。

 

過剰産卵

【 症 状 】

性格が攻撃的になる、自分で羽毛を引き抜く、卵の変質や変形

【 解 説 】

セキセイインコの産卵周期は、通常1年に1~2回あり、1回につき4~7個産卵しますが、産卵回数や産卵数がこれを上回ると過剰産卵と判断されます。過剰産卵により栄養が不足すると、卵の変質や変形がみられるようになりますが、慢性化すると卵塞など生殖器系の異常へつながるほか、肝疾患や腎疾患、骨そしょう症までも引き起こします。

【 対 策 】

過剰産卵の原因は持続発情にあるため、発情を抑える行動療法が有効です。加えて、栄養不足が見られるときは、ビタミンやミネラルの補給も行います。これらの方法で改善が見られない場合は、ホルモン療法を用いることもあります。

【 予 防 】

明るい時間が長いと発情行動が助長されるため、日照時間を8時間程にすると産卵頻度を抑えることができます。また、発情しない体重まで餌を制限する、気温の変化により季節感を感じさせ産卵周期を整える、発情の対象物となる雄鳥や玩具などを遠ざける、といったケアも必要です。そのほか、過度なスキンシップを避ける、巣箱や巣材をケージの中に入れない、産卵後すぐに卵を取り出さない、と言った事にも注意しましょう。

 

精巣腫瘍(せいそうしゅよう)

【 症 状 】

鼻の乾燥、鼻が青から茶へ変色している、腹部の膨大、排便困難、呼吸困難、脚部の麻痺

【 解 説 】

精巣に発生する腫瘍で、はっきりした原因は不明ですが、夜間照明によるホルモン異常や、慢性的な発情が関与していると考えられています。高齢のセキセイインコによく見られるほか、早いものでは2歳くらいから発症することもあります。

【 対 策 】

早期であれば摘出手術により完治が可能です。腫瘍が肥大化すると手術は難しくなるため、発情抑制剤や抗腫瘍物質の投薬、生活環境の改善による治療が中心となります。

【 予 防 】

定期的にレントゲン検査を行い、早期の発見を心がけましょう。また、日照時間を8時間程度に抑える、室温を暖かくしすぎない、スキンシップを控えるなどして、発情過多にならないよう注意してください。



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皮膚や羽毛の異常

毛引き症・自咬症(じこうしょう)

【 症 状 】

くちばしが届く範囲の羽毛が引き抜かれている、くちばしが届く範囲に出血がみられる

【 解 説 】

毛引き症とは、自分で羽を引き抜いてしまうこと、自咬症とは、皮膚や肉をかじってしまうことを言います。感染症や外傷、栄養障害、血行障害、ホルモン異常、ストレスなど原因は様々で、一度クセがついてしまうと、なかなか治りにくいと言われています。

【 対 策 】

動物病院では、感染症や外傷の治療をはじめ、ビタミン剤、脂肪酸、ホルモン注射、精神安定剤の投与など、原因に合わせて施術が行われます。自咬する場合は、首の周りにカラーを装着して防ぐこともあります。また、不透明な板でケージを覆い飼い主の行動を見せないようにする、ストレス解消に役立つおもちゃを与える、仲の悪い鳥とケージを分けるなど、飼育環境の改善を行うことも大切です。

【 予 防 】

ケージ内を清潔に保ちストレスのない飼育環境を整える、食事管理に気をつけるといったことが予防につながります。

 

疥癬(かいせん)症

【 症 状 】

くちばし・鼻・目の周り・足に軽石状の白い粉が見られる、くちばしや爪が変形している

【 解 説 】

体長0.3~0.4mmほどのトリヒゼンダニが感染することでおこる寄生虫症です。強いかゆみを伴うことから、止まり木にくちばしや足を擦りつける動作がよくみられます。症状が現れるまで、数か月から数年かかる場合あり、加齢やストレスなどによって発症します。

【 対 策 】

駆除剤を投与することにより、成虫を駆除することは可能ですが、ダニの卵には効かないため、孵化したころを見計らい、7~10日間隔で3回ほど治療を行う必要があります。

【 予 防 】

飼育環境を清潔に保つことが一番の予防法です。また、感染が見つかった場合は、ケージや止まり木を熱湯消毒することで再感染の予防になります。

 

皮膚腫瘍(ひふしゅよう)

【 症 状 】

じっとしている、飛ばなくなる、歩行異常

【 解 説 】

からだに腫瘍ができる病気で、セキセイインコに多く見られます。特に、尾羽の付け根にある尾脂腺(びしせん)が肥大して、出血や潰瘍(かいよう)ができたときは「尾脂腺腫」、胸部に黄色の腫瘍が見られるときは「脂肪腫」と呼んでいます。

【 対 策 】

抗生物質や外科手術などで治療します。悪性の場合も早期に治療を行えば完治が可能です。

【 予 防 】

脂肪腫に関しては肥満時に発生しやすいので、えん麦やヒマワリの種、麻の実などは、与えすぎないように注意しましょう。

 

クラミジア症(オウム病)

【 症 状 】

元気がなくなる、羽毛を逆立てて膨らむ、全身あるいは部分的な羽毛の脱落、羽毛の変形、食欲低下、咳、鼻水、呼吸困難、震え、黄緑~緑色便、下痢

【 解 説 】

クラミジアという微生物に感染しておこります。感染鳥の便が乾燥、飛沫し、それを吸入することで伝播します。治療しないと死亡するケースもありますが、症状があらわれないことも多いようです。感染した場合は、羽毛に異常がみられるほか、呼吸器系や消火器系にも症状があらわれます。

また、クラミジア症が人へ感染すると「オウム病」と呼ばれ、38度以上の発熱、頭痛、倦怠感、寒気がする、タンが多く出るなど、インフルエンザのような症状があらわれます。症状がすすむと、呼吸困難、意識障害、肺炎、肝炎、心筋炎、髄膜炎、脳炎などを起こし、稀に死亡する例もあります。特に、高齢者が感染すると重症化する危険が高まります。

【 対 策 】

クラミジア症の治療には抗生物質が有効で、そのほか、蛋白質やビタミンなどを与える栄養療法も用いられます。オウム病に関しては、抗生物質のほか酸素投与や呼吸管理を行います。

【 予 防 】

鳥用及び人用のワクチンは開発されていませんが、定期的にケージを洗い日光消毒するなど、きちんと飼育していれば、オウム病については、ほとんど心配はありません。そのほか、セキセイインコとキスをする、口移しで食べ物をあげるといった、過度な接触は避けるほか、触ったあとは手を洗うこと、食事中に放鳥しないことも大切です。

 

サーコウイルス症(PBFD)

【 症 状 】

羽毛が部分的または全体的に脱落する、抜け落ちた羽がねじれている、羽毛を逆立てて膨らむ、羽毛が発育停止し短い、じっとしている、皮膚の変色、腹部の膨満、頭振り、食欲不振、嘔吐、下痢、緑色の便

【 解 説 】

サーコウイルスの感染によっておこるウイルス性疾患で、羽から出る粉や排泄物を介して、呼吸器経や消化器経から伝播します。羽毛に障害を起こすだけでなく、2次感染を引き起こすと、セキセイインコでは、消化器系によく異常がみられます。幼鳥期~2歳未満の個体が感染すると、致命的な経過を辿ります。

【 対 策 】

残念ながら完治させるための治療法は確立されていませんが、飼育環境の改善や定期的に投薬を受けることで、陽性から陰性に変わる個体も数多くいます。

【 予 防 】

サーコウイルスのワクチンは開発されておらず、消毒液も効かないため予防は大変困難です。定期的にDNA検査を実施することが、病気の早期発見につながります。

 

ポリオーマウイルス症(BFD)

【 症 状 】

風切羽や尾羽の欠損、異常羽毛の発現、皮膚の変色、腹部の膨満、頭振り

【 解 説 】

BFDは、ポリオーマウイルスの感染によっておこるウイルス性の病気です。ウイルスと接触すると100%感染すると言われていますが、成鳥のほとんどは、一時的にウイルス血症を起こすのみで、発症に至ることはありません。幼鳥では致死的な経過を示し、生存した個体においても羽毛異常などがみられます。

【 対 策 】

残念ながら抗ウイルス剤は開発されていません。発症している症状に合わせた、対症療法を中心に治療が進められます。

【 予 防 】

空気感染するため予防は大変困難です。定期的にDNA検査を実施することが、病気の早期発見につながります。

 

その他

鉛中毒症

【 症 状 】

元気がなくなる、食欲低下、多飲、嘔吐、緑色の便、血尿、興奮、痙攣、情緒不安定、頭部下垂、旋回、目が見えなくなる、片足立ち、握力の低下、止まり木から落下

【 解 説 】

セキセイインコをケージから出して室内で遊ばせている際、誤って鉛を摂取すると中毒症状を起こすことがあります。鉛中毒症は経過が非常に早く、治療が遅れると発症から数日で、死に至ることもある恐ろしい疾病です。

【 対 策 】

鉛と結合させて排泄を促す解毒剤(キレート剤)の投与のほか、制吐剤、胃腸薬、強肝剤、抗けいれん薬、尿酸排泄剤、尿酸排泄促進剤などが症状に合わせて用いられます。解毒剤の投与が早いほど救命率は上がりますが、重症化すると治療後に後遺症が残ることもあります。

【 予 防 】

セキセイインコは、好奇心旺盛で何でもかじってしまうので、行動範囲内に鉛製品を置かないようにしてください。鉛を含む日用品には、カーテンや釣りの重り、ハンダ、バッテリー、絵具のチューブ、アンティーク調の金具、電球の基部、メッキ加工が施された装飾品、家具の塗料などがありますが、特に中国製品は注意が必要です。

 

痛風

【 症 状 】

元気がなくなる、じっとしている、食欲低下、羽毛を逆立てて膨らむ、片足立ち、握力の低下、止まり木から落下、足関節部の腫れ

【 解 説 】

腎臓から尿中へ排泄されるはずの尿酸が、体内に蓄積することで起こる疾患で、尿酸が沈着する場所によって、関節痛風と内臓痛風に分類されます。高齢のセキセイインコでよくみられる関節痛風は、歩き方がぎこちなくなったり、足関節部に腫れが見られるため、早く発見することが可能です。逆に、内臓痛風は、生前に発見することが難しく、突然死という形で現れることが多くあります。

痛風の原因は様々で、ビタミンやミネラル、水分の不足、タンパク質の過剰摂取、腎臓機能の低下、老化などのほか、卵塞や精巣腫瘍による腎臓の圧迫によっても生じます。

【 対 策 】

尿酸生成抑制剤や尿酸合成阻害剤などを用いるほか、ビタミンやミネラル、水分の投与も行います。

【 予 防 】

痛風は、早期の発見と治療が重要になるため、定期的に血中尿酸値を確認するようにしましょう。また、ビタミンやミネラルの不足、タンパク質の過剰摂取に注意し、バランスよい食事を心がけてください。

 

肝臓疾患

【 症 状 】

元気がなくなる、じっとしている、羽毛を逆立てて膨らむ、食欲低下、多飲、多尿、黄色~緑色便、嘴および爪の過長・脆弱化・出血斑、羽毛の変色や変形、痙攣、腹部の膨大

【 解 説 】

セキセイインコにおこる肝臓疾患には、肝炎や脂肪肝、肝臓腫瘍などがあります。ウイルスや細菌の感染、肥満などが主な原因ですが、循環障害、クラミジア症、痛風といった病気から続発症することもあるため、原因の特定が困難になるケースも多いようです。

【 対 策 】

原因により治療法は異なりますが、強肝剤や抗生剤、ビタミン剤の投与のほか、抗菌薬や利胆剤、肝臓保護薬、高アンモニア血症治療薬、高脂血症治療薬、副腎皮質ホルモン剤などが用いられます。

【 予 防 】

重症化すると死に至る場合もあるので、定期的にX線検査や血液検査を行い、早期の発見と治療を心がけましょう。また、ヒマワリの種やカボチャの種といった高脂肪食の摂り過ぎ、産卵時やストレスによる過食、タンパク質不足、運動不足などは、脂肪肝の原因となるため注意が必要です。

 

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