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元来ミドリガメ、イシガメ、クサガメは警戒心が強い生き物です。ですが人間によって飼育されたカメは警戒心を解き、いろいろな仕草や行動を見せてくれます。そんな仕草や行動にはどんなものがあるんでしょうか。注意すべき仕草や行動とはどんなものがあるのでしょうか。今回はカメの仕草や行動について見てみたいと思います。



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手をブルブル震わせる

他のカメの眼の前に両手を出してブルブルブル!と手を震わせる行動をすることがあります。これは威嚇しているように見えますが、求愛行動です。主に手を震わせるのはオスのカメです。下の動画が参考になると思うのでご覧ください。このように求愛行動の場合は相手の眼の前に手を出してブルブルブル!と震わせます。

ただ、稀にメスでも手をブルブルと震わせる仕草をすることがあります。この場合は求愛行動というよりも何かしら興奮していること(餌がほしい、遊んでほしいなど)が考えられますが問題ないと思っていいでしょう。

また、注意したいのは手を震わせるだけでなく他のカメに噛みついたりすることです。この場合は求愛行動ではなく、威嚇であることがあります。噛みつくような行動が見られた場合はケージを分けて飼育してあげる必要があります。尻尾などは噛み切られてしまうと再生しないので、重傷を負う前に対処してあげましょう。

あくび

ミズガメあくび001
出典:https://twitter.com/sao_ehsa23/

カメも人間と同じようにあくびをします。眠いからあくびをするのかどうかは正直なところよくわかりませんが、特にひなたぼっこなどリラックスをしているときに見せてくれる行動です。カメにとってもあくびはリラックスしている状態だと思って大丈夫なようです。

あくびとは違いますが、あくびのように口を大きく開けたまま苦しそうに呼吸しているのであれば呼吸器系の病気の可能性が大きいので注意してください。さらに呼吸器系の病気であればピーピーなどという音も呼吸音に混じることがあるのでよく観察してあげてください。何はともあれ、このような状態のときはすでに重篤な場合が多いので一刻も早く病院にいくことが必要です。

手足を伸ばす

カメのび001
出典:https://twitter.com/miu_guiter_M_A_/

水中でも陸上でも手足を伸ばすことがあります。特に陸上で“ひなたぼっこ”をしているときによく見せる行動で、皮膚を乾かすためや温めるためだと考えられています。どちらにしてもカメにとってはリラックスして『気持ちのいい』状態であるようです。このような仕草を見せているときはそっとしておいてあげましょう。

手足や甲羅をかじる

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ときどき自分の手足や甲羅をかじる(かじろうとする)カメがいるようです。特に水替えをしたときなどに見られる行動のようです。原因はよくわかっていませんが、おそらく環境が変わり落ち着かないためだと思われ、特に気にする必要はないようです。それよりも水の汚れがひどくならないように水替えをしっかりしてあげるようにしましょう。

また他のカメの手足や甲羅をかじることがあります。これは特に繁殖期に見られ、場合によっては骨折、欠損などの大けがを負わせてしまうこともあります。このような噛みつきの行動が見られた場合はすぐにケージを分けて飼育してあげましょう。基本的に複数飼いは繁殖目的以外ではしないほうがいいです。

鳴く、鳴き声を出す(音を出す)

ミズガメ006

カメは声帯を持っていないので声を出すことはありませんが、嘴(くちばし)を擦り合わせたり鼻や気管支で呼吸音によって音を出すことがあります。下の参考記事で詳しく書いてあるので参考にしてみてください。ここでも簡単に書いておきます。

カメの鳴き声(音)の参考記事

カメは声を出しません。鳴きません。カメには声帯がないからです。だけども確かに鳴き声が聞こえることがあります。正確には鳴いているように聞こえることがあります。鳴いているように聞こえる音は鼻や気管支から空気の出し入れによって出る音だったり、または硬い嘴(くちばし)を擦り合わせることによって出される音です。ではどんな時にどんな音を出すんでしょうか。そしてその音が意味することや注意しなければならない音とはあるのでしょうか。今回はそんなカメの鳴き声(音)について見てみたいと思います。カメの鳴き声の種類...

「ヒュー!」「シャー!」「プシュー!」

口を開けたままこのような音を出す時は威嚇しているときや怯えているときです。このような行動をする場面をできるだけ避けてあげましょう。

「ピーピー」「ピューピュー」「キューキュー」

風邪や肺炎など呼吸器系の病気にかかっている可能性があります。カメの場合、呼吸器系の疾患は命にかかわるような重大な病気になりえるので注意が必要です。少しでも異常があれば病院へ連れて行きましょう。

「グェッグェッ」「クァックァッ」「ギュッギュッ」「ギェッギェッ」

嘴を擦り合わせていたり、鼻を鳴らしている音のようです。ミズガメは水の中で生活することが長いので鼻や喉を掃除(うがいのような)している音の場合が多いようです。苦しそうに口を開けっ放しにしていたり、食欲がないなどの異常がなければ特に問題がない音です。

くしゃみをする

カメも人間と同じようにくしゃみをします。しかし、人間のくしゃみとは違いカメにとってこれは危険な状況です。肺炎等の可能性が高いのですぐにでも病院へ連れて行くべきでしょう。脅すわけではありませんが、カメにとってくしゃみをするというのはすでに重篤な場合が多いです。カメにとって呼吸器系の病気は命にかかわるので細心の注意が必要です。日頃から温度や湿度など飼育環境をしっかりと整えてあげることが重要です。

口をぱくぱくする

これも上のくしゃみと同様に肺炎の可能性があります。カメは通常は口を開けるということをしません。口を開けて苦しそうに呼吸をしていたり、パクパクとしていたりする場合は呼吸器系に何かしらの疾患があるものと考えた方が良さそうです。一見、健康そうに見えても実は肺炎であり、突然のサヨナラということもありますので、早急に病院へ連れて行くことをおすすめします。

穴を掘る

ミズガメ砂利水槽
出典:https://twitter.com/kameo_aquarium/

前足で底の砂利などを掘るような行動をする場合は単純に隠れたいのだと思われます。落ち着く場所を求めて穴を掘り、隠れるようにして休むことがあります。

しかし、水から這い上がって地面を後ろ足で掘るようなときは産卵行動をしている可能性があります。メスだけで飼育している場合は無精卵で生んでしまうこともありますし、陸地がなければ水中で生んでしまうこともあります。

補足ですが、カメの飼育には砂利は必須ではありません。十分な水量としっかりとした濾過装置があれば砂利の中にバクテリアがバランスよく定住して水中の汚れを分解して水質を保ってくれます。しかし、そうでない(水量が少ない、濾過装置も不十分)な場合はバクテリアの分解が追い付かず、すぐに水が汚れてしまいます。

水替えをしているのにすぐに濁ったり臭くなるという方はいませんか?実は、砂利の中にはゴミが沈殿しやすく、水替えをしても砂利の中のゴミによってすぐに水が腐敗してしまいます。水替えをしているのにすぐに水が汚れてしまうという方は、一度砂利を取り除いてみることをおすすめします。

また砂利にカメの腹甲が擦れることで雑菌に感染する場合もあります。

以上のように、衛生面、掃除の手間、雑菌の感染の危険性などを考えると砂利を敷かないことをおすすめします。砂利の代わりに人工芝を敷く飼い主さんが多いようですよ。

ミズガメ人工芝
出典:https://twitter.com/heckler0227/



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甲羅を擦りつける

まず、亀の甲羅について少し説明をしましょう。亀の甲羅は2つの層で出来ています。

角質甲板層(外側)
皮膚が角質化した鱗のようなもので、硬タンパク質でできています。ヘビやトカゲの鱗の部分に当たります。人間でいう爪のもっと硬いものです。
骨甲板層(内側)
骨が主成分でリンやカルシウムが主な成分です。この甲羅に脊椎、肋骨、胸骨が繋がっています。

亀の甲羅は脱皮をします。甲羅を擦りつけることでこの脱皮を促しているとされ、特に問題のない行動です。擦りつけているうちに甲羅が白くなったり傷ついたりしますが、脱皮と共に消えていきます。

ただし、擦りつけ過ぎることで傷口から感染症を引き起こすことがあるので注意が必要です。感染を防ぐためにも水替えをしっかりしてきれいな水で飼育してあげること、そして適度に乾燥(甲羅干し)をさせてあげるようにしましょう。

水槽から逃げたがる、暴れる

ミズガメ運動

カメが逃げたがる、暴れる行動をとる理由としては、

  • 餌が欲しい、おねだり
  • 単に運動しているだけ(遠くに行きたい)
  • 暑い(日射病、熱射病に注意)
  • 発情、産卵

が考えられます。

餌が欲しい、おねだり

基本的にカメは暴れる、というか水槽の側面でもがきます。飼い主に慣れれば餌の時になると水槽前面でものすごい勢いでもがきながら餌をねだります(笑)

単に運動しているだけ(遠くに行きたい)

本来ならば自然界で暮らしているカメが小さな水槽という環境にいるわけですから、本当はもっと歩きたいでしょうし運動もしたいはずです。カメを飼い始めたばかりの方がこの光景を見ると、あまりにも必死そうにしているので心配になりますが、特に気にする必要はありません。ただし、水槽の大きさ(飼育面積)はカメの大きさの3~5倍は欲しいのであまりにも狭いようであれば環境を見直してあげましょう。また水が汚れていても環境の良い場所を求めて暴れることがあるので水替えを頻繁に行ってあげましょう。

暑い(日射病、熱射病に注意)

暑い時にも暴れる行動をします。日射病や熱射病に注意が必要です。水槽の置いてある場所が直射日光だけで隠れる場所がなかったり、温度が高くなり過ぎていないか確認してください。

発情、産卵

産卵時期はだいたい6月頃ですが、この時期になるとオスは発情のため活発になり、メスは産卵場所を求めて水槽から出ようとします。この行動が飼育者から見たら暴れているように見えるかもしれません。メスの場合はオスがいなくても陸地があれば陸地に、陸地がなければ水中に卵を産みますが、無精卵なので孵りません。

糞を食べる

うんちくん

ミドリガメ、クサガメ、イシガメなどのミズガメの飼育では自分の糞を食べる(食糞)は決して珍しいことではなく、このことによる弊害は特に報告されていません。人間からしてみると糞を食べることに衝撃を受けるかもしれません、動物の世界では食糞の習性は多々あります。

ウサギやハムスターなどの齧歯目類は通常の糞とは違う盲腸便という栄養価の高い糞を食べ、栄養を再吸収する習性がありますが、カメについてはこれは考えられません。単純に糞に餌の匂いが残っていて食べているのだと考えられます。これによって体調を崩すなどの弊害はないのであまり気にしなくてもよいと思われます。

ただし、やはり糞が目の前にある環境は汚れやすい状況でもあるので、十分な飼育スペースの確保や頻繁に水替えをするように注意しましょう。

手で顔を拭く、擦る

ミズガメ涙

単純に顔が痒かったり、顔についたゴミを取っている場合も多いようです。水の交換をしっかりとして清潔な環境を整えてあげましょう。通常よく見かける仕草ですので食欲もあり元気があれば全く問題ありません。

ただし、食事の時などに異常に顔を擦る仕草をするときは要注意です。口内炎、その他口内感染(マウスロットなど)が考えられます。このような場合は薬物投与だけでなく、口内洗浄や膿の除去、感染部分の切除など専門的な治療が必要になるのですぐに病院へ連れて行きましょう。(カメの場合は飼い主が異常に気付いた時にはかなり病状が進んでいることが多いので、細やかな観察と早急な対応が必要です)

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