フェレットは比較的腫瘍ができやすい動物です。野生動物にはあまりそういった傾向はありませんが、品種改良されている動物には腫瘍ができやすい傾向があるかもしれません。
そんなフェレットの3大腫瘍と呼ばれている、インスリノーマ、副腎腫瘍、リンパ腫について、簡単にですが書いていきたいと思います。是非飼い主さんたちに知っておいてほしいです。
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インスリノーマ
インスリノーマは膵臓に発生する腫瘍で、腫瘍細胞から過剰に分泌されたインスリンにより、血糖値が低下して、低血糖症状を引き起こします。
本来インスリンというものは、食事をすることで血糖値が上がり、その血糖値に反応して分泌されます。そして食後上がった血糖値を元の値に下げてくれます。インスリノーマになると、腫瘍細胞からインスリンが出続けてしまい、もう下げなくてもよい血糖値を下げ続けます。低血糖症状としましては、吐き気、ふらつき、発作、意識障害などです。
手術、投薬、食餌療法によって治療されますが、完治は難しい疾患です。この疾患と上手にお付き合いしていくような形になります。
副腎腫瘍
副腎とは腎臓の近くにあるホルモンを分泌する臓器ですが、ここに腫瘍ができてしまうことがあります。腫瘍細胞から性ホルモンが過剰に分泌されることで症状が出てきます。
脱毛、陰部の腫れなどが特徴的な症状です。しかし、こういった特徴的な症状が認められず、行動異常(マウンティングやマーキングと言った性的な行動)のみ見られる場合もあり、個体差が大きいようです。良性の腫瘍であることが多く、数年かけてゆっくりと進行していくことが多いのですが、悪性の腫瘍の場合は急激に症状が進行することもあります。
副腎腫瘍は進行が緩やかであることが多いため、疑いがあってもすぐには治療を行なわず経過観察を行なうことも少なくないようです。治療には、異常副腎を摘出する外科手術、ホルモンを抑える内科治療の2つがあります。内科治療は、1ヶ月に1回の注射を行なうことが多いようです。
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リンパ腫
リンパ腫とは血液の癌のことで、様々なタイプのリンパ腫が存在します。体中のリンパ節が腫れてくる多中心型リンパ腫、胃腸に腫瘍ができる消化器型リンパ腫、左右の肺の間に腫瘍ができる縦隔型リンパ腫、皮膚に腫瘍ができる皮膚型リンパ腫、これらが代表的なタイプです。
食欲の低下、痩せてきた、微熱が続いている、などの症状が見られます。また、消化器型リンパ腫の場合は嘔吐や下痢、縦隔型リンパ腫の場合は胸水や呼吸困難など、タイプによって特徴的な症状も見られます。
治療は抗癌剤で行なわれますが、副作用や治療効果に個体差が大きいことや、抗癌剤治療に耐えられる健康状態なのかで、治療を開始するか充分検討が必要です。
個体差、病状の進行具合などによりますので一概には言えませんが、早期発見早期治療することで、延命を望めることが多いです。フェレットの飼い主さんがこれを読んで、気になることがありましたら、すぐに動物病院へ!
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