ハムスターも含め、ペットを飼うなら必ず考えなくてはならないことが “トイレ” 。ハムスターのトイレとトイレに敷くものにはどんなものがあるんでしょうか。さらにハムスターにトイレを教える方法はあるのでしょうか。今回はそんなハムスターのトイレについて見てみたいと思います。
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※重要 固まらない砂のすすめ
後述するように、トイレの砂のタイプは各種ありますが、それら各種の砂をさらに細かく分類すると、尿をしたときにその部分が 『固まるタイプ』 と 『固まらないタイプ』 があります。
獣医師さんたちやハムスターの飼い主さんたちからよく言われていることがあります。それは “固まるタイプはNG” ということです。
本来固まらないタイプの砂はハムスターは食べませんが、それでも知らず知らずのうちに摂取されてしまうことによる腸閉塞が報告されています。そんな固まらないタイプの砂でさえも誤食のリスクがあるにもかかわらず、固まるタイプではさらに積極的な摂取と腸内での固化が懸念され、リスクは非常に大きくなります。
そもそも、固まる原理は 「ベントナイト」 という粘土質の成分が含まれていることによります。これが体内に取り込まれ腸閉塞を起こします。
固まるタイプの砂でも大丈夫だという意見も確かにありますが、リスクを減らすのであればやはり固まらないタイプを選択するべきと思います。確かに固まるタイプは掃除が楽です。しかし、飼い主が楽をするためにハムスター自身にリスクをとらせるということはおすすめできません。
最近では多くの飼い主さんが、ハムスターだけでなくいろいろなペット(猫や小動物)のトイレの砂を、固まるタイプよりも固まらないタイプを選択するようになってきました。これは獣医師さんの指導やリスクを避ける飼い主さんが増えてきたからでしょう。
消費者である飼い主さんたちがよりよい商品を選択することで、よりよい商品の市場を作り上げていくことができるのではないでしょうか。
トイレの砂はどんなものがある?
トイレの砂にはいくつかの種類があり、代表的なものは、鉱物系、木粉系、紙系、シリカゲル系があります。
鉱物系
ごく一般的な「砂」をイメージするとわかりやすいでしょう。砂場や地面の砂よりも粒が細かく、とてもサラサラしています。ゼオライトとベントナイトというものが主原料でできています。固まるタイプと固まらないタイプがありますが、ゼオライト100%のものであれば固まりません。
粒子が細かく重いので、ハムスターはすぐにトイレとして使ってくれます。また砂であるためひんやり感があり、砂浴びなど別の用途として使われてしまうこともあります。
おすすめ!鉱物系の固まらないタイプ
木粉系
なかなかペットショップの店頭などで見かける事が少ないので、知る人ぞ知る人気商品です。何より木が原料ですから、安全性が高い、香りがいいという点が人気の理由でしょう。購入はネットショップがおすすめです。
紙系
紙でできた砂(?)というか、トイレ材です。粒が大きいので小さなハムスターにはちょっと大変かもしれません。メリットとして、尿の色がわかるので病気の時に異変に気づきやすい、または燃やせるゴミで出せるということが挙げられます。
おすすめ!紙系の固まらないタイプ
シリカゲル系
その名の通りシリカゲルそのものです。見た目が白く綺麗な事もあり、しゃれ感があると人気です。その上、トイレをしても固まってしまう事がないので掃除が楽という声もあります。旅行などでトイレの掃除を毎日出来ないというときには、あえて固まらないシリカゲルを活用するという方もいます。
ただ、シリカゲルというのはいわゆる“乾燥剤”に使われている人工的な素材で、眼に付着すると炎症が起こるとも言われ、積極的に使うべきでないという声もあります。
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ハムスターのトイレのしつけ方法
これと言って改めてしつける必要はありません。ハムスターは本能的に決まった場所でトイレをします。ただし、トイレの場所がとても重要です。トイレはハウス(巣箱)から見える場所、出入りのスムーズな場所、餌箱から遠過ぎない場所に作ってあげます。トイレの場所とトイレまでの道のりは周りから死角になるように工夫をしてあげましょう。
基本的に、初めはトイレをケージの4隅に置いてみて、ハムスターが使ってくれた場所を残すようにします。
4隅にトイレを置く。
↓
使ってくれたトイレだけ残す。
↓
それでもトイレを使ってくれないようであれば、ハウスからトイレまでの道のりが遠い、または落ち着かない環境である場合が考えられます。トイレまたはケージは安心感のある場所に設置してあげる事が大切です。
トイレを覚えない場合の対処法
トイレは教えずとも、本能で理解できるものです。ですからトイレを別の場所でしてしまう、ハウスの中にしてしまうときには、何か理由が必ずあるはずです。
まずは、トイレが周りから丸見え、段差があり出入りが大変、トイレが巣箱から遠すぎるということがあげられます。また、トイレの砂が汚れているということも考えられるので、まずは環境を見直してみましょう。
それでも巣箱の中でトイレをしてしまう場合は、本能的に “巣箱の外は危ないところだ” と思っていることが考えられます。飼い主による過剰なスキンシップ、ケージの設置場所が落ち着かない環境であることが考えられます。
過剰なスキンシップを控えて、飼い主は「餌をくれてお世話してくれる無害な存在だ」と思われるように少し距離を置いて飼育してみましょう。少しずつ慣れてくると巣箱の外に積極的に出てきてトイレも外でしてくれるようになる可能性があります。
またケージの周りが騒々しい、周囲から丸見えなどハムスターが落ち着けない環境である場合は、少し静かな場所や死角のある(壁や棚の側面に接するなど外から見えない場所がある)場所に設置してあげましょう。
トイレの砂を食べる場合の対処法
鉱物系のトイレの砂を食べてしまう原因の一つは栄養失調だと言われています。毎日の食事を見直してみましょう。
フードの切り替えももちろんですが、複数で飼育している場合、実は餌を十分に食べられていないこともあり得ます。(中には上手に食べられない子もいます)その場合、食事の時だけ別のスペースへ移動させるなどの工夫も効果的です。
その他にトイレで注意すること
トイレは健康管理の上でとても大切です。掃除の時には、うんちがゆるくないか?オシッコがいつもより少なくないか?などよく気にかけてあげましょう。
また、トイレで寝るなど、トイレで生活する時間が長くなる場合があります。
この場合は、無理に巣箱を使わせる必要はありません。ハムスターが巣箱ではなく、トイレで寝るということはそこが快適であり、巣箱よりも安心できる場所であるということです。トイレの場所が巣箱よりも涼しいなど快適であるために起こる行動であるようです。巣箱を陶器製のものにしたり、穴が空いた通気性の良いモノにしてあげるなど、巣箱の環境を整えてあげる対策をしてみましょう。
しかし、それでもハムスター自身がトイレの場所が快適だというのであれば、衛生面を考え、もう一つ別にトイレを用意してあげましょう。
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